2016年に禁煙宣言をし、喫煙習慣から離脱しようともがき始めた僕は、ついに加熱式タバコを購入しました。
どうにか紙巻きタバコをやめようと思ってしたことですが、自宅では加熱式タバコ、外出時は普通の紙巻きタバコを併用するようになった僕は以前にも増して吸うようになってしまいました。
この記事では僕が禁煙宣言し2019年8月現在、まったくタバコを吸わなくなるまでの過程をお伝えするとともに、タバコや禁煙にまつわる情報を掲載していきたいと思います。
僕と同じように禁煙している方、これから禁煙しようと思っている方、そしてそれを支えようとしている周囲の方に向けて、お役に立てる内容になれば幸いです。
紙巻きタバコに違和感を感じ、加熱式タバコへ完全移行
紙巻きタバコと、加熱式タバコの併用になってしまったことで、これまで自宅室内では決して喫煙はしなかった僕だったのですが、吸いながらテレビを見たりするようになってしまいました。
いわゆる二重喫煙者となってしまった僕ですが、一週間ほど休暇を取った連休明けにその変化は訪れたのです。
会社を立ち上げたばかりで忙しかった僕は、6月に遅めのゴールデンウィークを取り、妻と一週間ほど旅行に行きました。
もちろん旅行中は妻と一緒なので、紙巻きタバコは一度も使用せず、すべて加熱式タバコを使っていました。
そして連休明けに一週間ぶりに職場に行き、おもむろに紙巻きタバコを口にくわえ火を付けたとき、僕はその「臭さ」に思わずむせました。
直後に頭がぐらぐらと揺れ、座っていたのに椅子から転げ落ちそうになり、さらに強烈な吐き気に襲われ、慌ててタバコの火を消してソファーに横になりました。
そのまま強烈な気持ち悪さが続き、しばらく吐き気と戦いました。
どうしてそうなったのかは分かりませんでしたが、それ以来、紙巻きタバコを吸おうとは思いませんでした。
異変はそれだけでは無く、他人が吸う紙巻きタバコの煙を吸うだけでもきついという現象も起こり、紙巻きタバコの煙が立ち上る、通常の喫煙所にいること自体辛くなりました。
もちろん喫茶店などの喫煙席も同じです。
それからというもの、紙巻きタバコの煙の匂いに必要以上に過敏になり、タバコを吸わない妻も感じないような微かなタバコの煙の匂いも気づくようになってしまいました。
そうして思わぬかたちでしたが紙巻きタバコ離れに成功した僕は、加熱式タバコに完全移行することができたのです。
しかし加熱式タバコにも依存症の原因となるニコチンは含まれているため完全に禁煙とは言えません。
ただ、あれだけ大量に吸っていた紙巻きタバコをやめることが出来たことには素直に驚き、完全禁煙への手応えを感じていたことも事実です。
《加熱式タバコとは》
タバコ葉を燃やすのではなく、加熱してニコチンを含むエアロゾルを生成し吸引するものです。
市販で売られているもの代表的なものはアイコス(iQOS)、グロー(glo)、プルームテック(Ploom TECH)などがあります。
ちなみに電子タバコはリキッドを気化して吸引するもので、ニコチンは含まれず日本では使用する際の年齢制限はなく、加熱式タバコとはまったく違うものになります。
《二重喫煙者の割合について》
2018年に行われた調査研究(※1:田淵貴大、「日本における加熱式タバコ及び電子タバコの使用状況」、欅田尚樹編、厚生労働科学特別研究事業、平成29年度、事業実績報告書:非燃焼加熱式たばこにおける成分分析の手法の開発と国内外における使用実態や規制に関する研究、2018)によると、喫煙者男性の14.5%、女性の4.7%が紙巻きタバコと加熱式タバコを併用する二重喫煙者だったといいます。
禁煙を考えていた人が加熱式タバコを購入して馴染めず、紙巻きタバコに戻ったり、せっかく禁煙していたにも関わらず、加熱式タバコに手を出す人も多いです。
紙巻きタバコよりも加熱式タバコの方が自分や周囲へ与える健康被害が少ないだろうと考える喫煙者が多いのは事実のようですが、加熱式タバコにもニコチンは同様に含まれていることは忘れてはなりません。
《加熱式タバコに慣れると紙巻きタバコをまずく感じるのはなぜ?》
確かな理由は解明されていませんが、加熱式タバコに慣れてから、紙巻きタバコを使用すると「不味く感じる」、「くさい」、「吐き気がする」、「頭が痛くなる」などの不快感を覚えることが、人によってはあるようです。
紙巻きタバコと加熱式タバコの違いと言えば、有害物質のタールをほぼカットしているとという点と紙が燃える特有の匂い。
確かなことは言えませんが、不快感の理由はこのような違いにあると考えられそうです。
抜けられない加熱式タバコ時代
加熱式タバコに一本化したことで、職場でも加熱式タバコを吸うようになりました。
それでも加熱式タバコにしたことで、僕にとって明らかに紙巻きタバコより良かったと言える点はありました。
それは「連続で吸えない」、「壁が汚れない」、「喫煙に時間をかけなくなった」というもの。それぞれ解説すると以下の通りです。
「連続で吸えない」
いわゆるチェーンスモーキング出来ないと言うことで、紙巻きタバコでありがちだった、一本消えたらすぐに二本目に火を付けるという連続で吸う行為は肺に負担をかけるだけでなく、経済的にも負担なので、連続で吸うことがしたくても出来ないというのは、僕にとってはありがたいことでした。
(※現在は連続使用可能な加熱式タバコも出ています)
煙がほとんど出ないのでヤニで壁が汚れることもありませんでした。
賃貸の事務所だったので、常に壁汚れに気を遣って近場の喫煙所で吸っていたのですが、その必要がなくなりました。
もともと喫煙自体、場所を探したり、そこへ行く時間だったりと些細な時間がかかるものです。
紙巻きタバコを吸っていたときなど、タバコ好いたさに30分以上喫煙可能な喫茶店を探すこともしばしば。
加熱式タバコに切り替えてからは、喫煙場所での他人のタバコの匂いが嫌なので、公共の喫煙場所を探すことはなくなり、吸いたければ自分のオフィスか自宅にいち早く戻るということを徹底するので、自然と喫煙のために割く時間は減りました。
そうすることで仕事の効率が良くなったことは言うまでもありません。
ただ、僕の中で「加熱式タバコでのメリットが増えること=無理して禁煙する必要はない」という図式が成り立ち、禁煙宣言したにも関わらず完全禁煙への意欲が薄れてしまったことは大きなデメリットでした。
結局それから僕はだらだらと加熱式タバコを吸い続けてしまいます。
加熱式タバコとはいえ、やはりニコチンことに変わりはなく依存は確実にあったと思われます。お酒の席、仕事で行き詰まったとき、食後は必ず吸いたくなることがそれを物語っていました。
それでも加熱式タバコに出会ったことは大きなことでした。一日二箱は喫煙していた僕がその4分の1の二日で一箱までに喫煙量を減らすことが出来たからです。
断っておきますが、僕は加熱式タバコ推奨派ではありません。
ただ「紙巻きタバコを一日二箱吸い続けるよりよりはまだマシ」と思う程度です。
むしろ完全禁煙への前段階として、やむを得ないステップと考えるべきかもしれませんが、紙巻きタバコよりは健康被害が少ないと考えることで喫煙リスクのハードルが下がってしまい、結果「加熱式タバコなら大丈夫」と思われることこそ問題かもしれませんね。
そんなことを考えながら加熱式タバコを使い続け、気づけば禁煙宣言してから2年経っていました。
そんな僕がまた完全禁煙への意欲を持ち始めたのは、やはり環境と気持ちの変化でした。
《喫煙にかける時間の考察》
とある実態調査によると仕事中に一度の喫煙にかける時間は約7分40秒、一日で喫煙に行く回数は3.4回が平均とのことでした。
つまり一日で約27分が仕事の就業時間中に費やされていることになります。意外と少ないように感じますが、一ヶ月で計算すると27分×20日=540分となり9時間に相当する時間になります。
非喫煙者から見れば喫煙者は一ヶ月に一日分、多く休んでいるのと同じように考えてしまう人もいるのではないでしょうか。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございました!
「ヘビースモーカーだった僕が禁煙したら人生変わった!その②加熱式タバコ」いかがでしたか?
全三回で、次回のその③の記事では苦しみながらも禁煙のために禁煙補助薬を試した経験を書いていきます。
出来上がり次第アップしていきますので是非チェックしてみ下さいね。
この記事が禁煙しようとする人のお役に少しでも立てればと願ってやみません。